売れればいいってもんでもないしなあ[ネットショップについて思うこと]

それは突然訪れた。

私はBASEというECサイトを使っているんですが、商品を作って、時たまBASE内で発行している「BASE Mag.」というWebマガジン用に記事を書くんです。
今までだとアクセス数が100行けばいい方で、「人気ないなあ」としょんぼりしていました。
(そんな中でも当ウェブショップを見つけてくださった方は本当にありがたい存在です。)

先日、北の夜空マグカップ(詳細版)というのを作ったんですが、
作ったのと同時期にたまたま彼氏の知り合いが横浜でサイエンスカフェを開業されたので、
「モニターになってください!」とお願いして快諾いただきました。
そして、その記事を心細い思いでBASEのウェブマガジンに投稿しました。

星をながめてホッと一息。科学者気分に浸れる北の夜空マグカップはいかが?

そうしたら、それがたまたま見出し記事になり、スタッフのピックアップ記事に選出していただき、記事のアクセス数がこれまで見たことのない数字に……。

2K! (2,000以上)

その前日の3月15日なんてアクセス数とか0ですからね。倍数にすらできない。

今は見出し記事になってないので、またアクセス数は緩やかになったんですが(図の右側参照)、
今回の経験を通して思ったんです。見てくれてる人はいるんだな! と。
無駄だと勝手に決めつけないで、まずはやってみるのって大切なんだな、と。
突如としてアクセス数が爆増した今回のことをきっかけに、これからは毎週1回はBASE Mag.とショップ内ブログの方も更新しようと思いました。

私がコップを作ったこと、知り合いがカフェをオープンしたのと協力してくれたこと、感染症でネットの接続時間が増えたこと、記事の内容が変だったこと、見てくれていた人がいたこと……などなど、たくさんの「たまたま」が重なった今回でしたが、そういう気づきを与えてくれてありがたいなあと思いました。

「売れるかも!」という単純な発想と、「売れればいいってもんでもないなあ」という自我

それと同時に、「これはちゃんとネットショップの運営方法を知らねば!」と思い、ネットにあふれている「BASEでの稼ぎ方」みたいなのも見たんです。
「安く仕入れるにはここを使って……」とか、いろいろ教えてくれてるんですけど、
果たしてそれで売上があがってもうれしいのかな? と、ふと思いました。
「卸値1円のものが3,000円で売れますよ!」みたいなことも教えてくれてるんですが、
それで儲けても私はあんまり嬉しくないなあと思ったのです。
もちろん生活があるのでお金は必要ですが、自分だけ大きく利益を得るとか、どこにでもあるものを提供するとか、数字ばかりを追うというのは、自分のやり方ではないなあ、と。

追うべきものは数字ではない。なんなら追うより寄り添いたい。

私の場合、理系Tシャツをデザインしたのは、「理系の学生が、おしゃれに自分の好きなものを身につけてほしい」というところから始まったので、自分の好きなものを身につけて、その分野や自分のことを誇らしく思って楽しく生きてほしい気持ちがあります。
そういう気持ちになれないのは違うなあ……って思いました。
それに、一点一点こだわりをもってデザインしているので、「どこでも手に入るもの」では私にとってはあんまり意味ないのかなあとも思いました。
一人一人に寄り添いたいんです。そういうのができてデザインした気持ちも満たされるし、また頑張ろうと思えます。
生きてることや好きっていう気持ちを肯定してほしいんです。

そりゃ稼ぎたい。ランキングも上にいきたい。でも、自分の信念を捨てちゃそれも意味がない。
ひとつひとつ私も気に入ってるからこそ、一人一人に寄り添いたい。
そういう考えや気持ちにも気が付かされたのもよかったなと思います。

なので、これからは自分の気持ちやこだわりも伝えるために、毎週1記事のペースで投稿していこうと思っています。
世の中はコロナウィルスCovid-19で大変で、おかげで仕事をやろうにもやりにくいです。
でも、幸か不幸か、そういうときは自分のあり方を見つめる機会だと思って、違う方向でも行動を移していけたらいいかなと思っています。商売に限らずね。

思えば道を断たれたと思った時は今回が初めてではありません。
周りの人に助けを請いながら、頭を使いながら、そしてうまく適応しながら、なんとかこの局面を泳ぎ切りたいです。