全おれが絶滅する

先週火曜日から風邪をひいています。結構ひどく、結構長い。

 

さて、大学時代に勉強していた「メキシコ史」。
私は副専攻が国際関係学だったので選択必修で取ったのですが、なかなか難しくて、難しい分だけがんばって勉強しました。当時行った居酒屋で会った在メキシコ経験のあるおじさまから「住んでたの?」と言われるほど。

あるとき、メキシコ史の授業中に先生が

「当時の南米大陸の土着の民族の多くは、ヨーロッパからの開拓民と接触があると開拓民が持っている病原菌で全滅しました。文字通り部族が死滅したのです。わたしたちは大きな感染症が流行っても、生き残った人たちの子孫です。もしかしたら今こうして生活している中にも、昔は致死的な病原菌だったもの浮遊しているかもしれません。でもわたしたちが大丈夫なのは、生き残りだから。では、もしその病原菌に未だかつて触れたことのない人たちがいたら? 彼らは我々の歴史と同じ道を辿り、死滅しますよね」

と言っていました。普段何気なく生活していますが、ご先祖様に感謝だわ……。この世に生まれただけで選ばれているのか……と、なんだか不思議な気持ちになりました。そして興味本位で近寄ることで、だれかを不幸にしてしまう、下手したら死に追いやってしまうということもあるのだなと胸がぎゅっとなったのも覚えています。

さて、時代は今に戻ります。風邪。
今回の風邪がどっっっっっっえらく辛くて、起き上がるのも精一杯の日もありました。罹患5日後くらいからは峠を越えましたが、外せない(と勝手に思っている)仕事が何件かあり、山登ったりしてたのでまだひいてますけど……。たかが風邪、されど風邪。なかなか辛くて、咳やだるさに襲われながら「風邪でじゅうぶん死滅するよね、これ……」と実感しています。薬や住みやすい住環境、栄養が取れるから私はなんとか生き抜きました。あー今日は早く寝よう。失って大切さに気がつくもの、それは健康……