子ども向けの授業を短くしてみたら

おかげさまで小学生の英語の授業をし始めて5〜6年くらい経ち、ある程度自分の中にもノウハウもできてきた。

最初のうちは小学生向けの教材がどれがいいかわからず20冊くらい吟味したりしていたのだけど、4年前くらいにいま使ってるものを見つけてからはそこに落ち着いた。とはいえ、日々いい教科書とかは探してるので今も毎月2〜3冊くらいは新しい教科書を見ていたりする。

あとは、この3〜4年でテコ入れしたのが授業の時間だった。最初は40分でやっていたんだけど、それだと小学校高学年でも持たないので(というか高校生ですらつまらない授業は持たない)、思いきって半分の20分に減らしてみた。人の集中力は大体20分くらいしか持たないというのも大学時代の教授から聞いていたし。

ほかの英語教室は大体40分が基本なので、20分だとかなり短い方だと思う。最初はかなり不安だった。これで知識が定着するのか? と。でも、小学生に対して40分授業を実施すると明らかに集中力がなくなっているので、短くした方が子どもの負担は減っていいだろうとも思っていた。ちなみに私の負担も減る。

そこで結果はどうかというと……成功だったと思う。20分授業でも1ヶ月くらい通ってくれればこちらの英語の挨拶に英語で答えてくれるし、英語の歌も6週くらいあれば歌えるようになる。みんな私が小学生の頃より全然話せている。
1回の授業で長い時間向き合うよりも、日々少しでも英語に向かいあってくれた方がいいので、授業が短いぶん家や学校でも楽しめる内容にしている。ご家庭にも多分にご協力いただき、家族みんなでカードゲームで遊んでくれているのも大きいと思う。あとは授業で恥ずかしがっても家庭で英語で歌ったり踊ったりしてくれている子もいるらしい。(見たい笑)

私の授業はそのカードゲームのルールを知る機会だったり、踊りを踊る機会だったり、そんなもんになっている。だから宿題は出していないけど、勝手に子どもたちが家でやってくれている(と思う)。子どもらは私のところに授業を受けにきていると言うよりはただ遊びに来ている感覚だと思うし、それでいいと思ってやっている。そして勉強なんてのは「そんなもん」でいいのだとも思う。

義務的に勉強することも大切だけど、それ以上に楽しんでやってくれた方が伸びるし、将来的に生涯学習的な役割も担ってくると思う。小学生の頃の学習は運動でいうところの体力づけや筋トレくらいで、より高度な内容をするときのための準備段階だと思っていた方が良い。ある程度力がついていれば少々の壁にはとりあえず立ち向かう気になるだろうし、そのために私の授業はあると思っている。